特集
膵頭部十二指腸領域の診断と治療 血管造影法による悪性腫瘍の診断―とくに腹腔動脈,上腸間膜動脈造影時の静脈相の意義について―
高橋 睦正
秋田大学 放射線科
膵頭部・十二指腸領域の悪性腫瘍における血管造影の読影にあたっては,動脈相の所見に重点がおかれ静脈相は重視されない傾向にある.この領域の血管造影法の診断能向上の目的で大量造影剤注入法とイミダリン注入法の併用を用い,良好な静脈相をうることに成功した.この領域の悪性腫瘍43例中,34例において静脈相に何らかの変化を認め,診断上きわめて有益な所見を得ることができた.合わせて,門脈系閉塞時の副行路形成のパターン,肝静脈の造影の意義についても報告した.
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