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第7巻 第6号 1974年11月 [目次] [全文 ( PDF 1627KB)]
原著

十二指腸潰瘍に対する選択的近位迷走神経切断術について―臨床経験とその実験的意義づけ―

長尾 房大, 青木 照明, 田中 直樹

東京慈恵会医科大学第2外科

 選択的近位迷走神経切断術について,1)胃運動面については,実験的に胃筋電図学的に検討し,とくに幽門成形術付加の必要性の有無について考察を加えた.2)胃分泌面については,迷走神経幽門洞枝の胃分泌面における意義,とくに神経性gastrin分泌について文献的考察を加えるとともに,insulin低血糖による胃分泌との関連,さらに,迷切効果判定法としてのinsulin testの基礎的問題に言及した.3)十二指腸潰瘍53例に本術式を施行した成績について,上記の基礎的知見に立脚して分析を試みたが,現時点では,必ずしも,それらの知見の臨床面での意義を関連づけることは容易ではなく,実地臨床での長期にわたる,より厳密な分析・検討が必要と考える.

日消外会誌 7: 521-534, 1974

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