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第7巻 第6号 1974年11月 [目次] [全文 ( PDF 1970KB)]
原著

コレステロール系遺残結石に対する直接溶解剤としてのテルぺン系製剤に関する研究

五十君 裕玄, 久次 武晴

九州大学医学部第1外科学教室

 術後コレステロール系遺残結石に対する直接溶解剤としてd-limoneneを主成分とする薬剤を開発し,基礎実験においてコレステロールの溶解力と安全性を確認したのち臨床応用において著効を認めたので報告する.d-limoneneに少量の界面活性剤を添加することで胆汁と均一なエマルジョンを作りやすくし,術後総胆管ドレーンより注入して用いるが,術中取り出し得た胆石をin vitroで本剤中に浸漬して遺残結石に対する溶解力を推定し得た症例に対しては確実な効果をあげることができ,注入期間中臨床生化学検査において特に問題点はなかつた.なお本剤は既存の医用カテーテルを変質させるため全く新しいカテーテルを同時に開発した.

日消外会誌 7: 586-603, 1974

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