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第8巻 第3号 1975年5月 [目次] [全文 ( PDF 711KB)]
原著

潰瘍性大腸炎の臨床的検討―臨床症状,内視鏡所見,生検所見などの対比と治療方針について―

竹村 浩, 松田 好雄, 土屋 周二

横浜市立大学医学部第二外科教室(主任 土屋周二教授)

 横浜市大第二外科教室では最近41症例の潰瘍性大腸炎を経験した.著者らは日本人の潰瘍性大腸炎の臨床像を明らかにし,未だ解決されない本症の経過・予後の推定や手術適応の問題を解明するために,とくに1)罹患範囲と経過,2)臨床症状と内視鏡および生検所見の対比などの点より検討を加えた.その結果,1)全大腸型又はそれに近い広範囲のもので,一定期間の内科治療を行って効果のないものは,なるべく早期に根治手術をすすめることが望ましい.2)経過・予後の推定,治療方針の選択に際しては,症状のみに頼らず,内視鏡・生検検査を経過を追って行い,各所見をよくみて判断することが大切であることが判明した.

日消外会誌 8: 225-231, 1975

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