特集
大腸表在癌と良性ポリープ
神前 五郎*, 山本 孝紀*, 岩永 剛*, 内山 節夫*, 谷口 春生**
大阪府立成人病センター外科*, 同 病理**
本邦における大腸癌の頻度は胃癌に比べて少なく,早期癌(あるいは表在癌という方がもつと適切な表現かも知れない)の例数も数える程しかない.しかしながら大腸ポリープの癌化によって癌ができるのか,あるいはその様な癌が大腸癌全体のうちでどれ位を占めるのかという問題の解決には,進行大腸癌を扱うよりも大腸の早期癌を材料として検討した方がはるかに容易であるといえよう.こういう意味で大腸早期癌を中心に検討を加えた.また前癌性変化としての腺腫性ポリープより早期癌,さらに進行癌へと移行するものとして癌胎児抗原(Carcinoembryonic Antigen:CEA)が果してどの時期より出現するものかを組織レベルで蛍光抗体法によって検討した.
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