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第8巻 第6号 1975年11月 [目次] [全文 ( PDF 917KB)]
特集

術後早期に発生したイレウスの成因,病態および予後について

丸山 寅巳, 富山 次郎, 仙波 大右, 今成 朋洋, 石崎 正明, 島津 久明

東京大学第1外科

 過去12年間に当教室において経験した術後早期イレウス症例(術後1カ月以内に発症したものと定義)の総数は96例で,これは同期間における全開腹手術例の1.8%に相当した.年令分布のピークは60歳代で,高年令層に好発する傾向を示した.初回手術後に発生した症例が71.9%を占め,また小腸,大腸疾患手術後に最も高率に発生していた.病態別内訳では単純性75.6%,絞扼性14.6%,その他9.4%であり,部位別内訳では小腸閉塞が大多数を占めていたのに対して,大腸閉塞の頻度は低く,しかもやや特殊な閉塞状況を呈していた.96例のうち14例に保存的療法のみを実施し,1例(7.1%)が死亡したが,そのほかの13例は発症後平均3.3日で症状の寛解をみることができた.残りの82例に対しては,発症後平均4.8日で開腹手術を行い,その手術死亡は13例(15.8%)であった.絞扼性イレウスなどの特殊な場合を除き,発症後3―4日以上の保存的療法によっても症状の改善が得られない症例に対しては,時機を失することなく手術的療法の実施に踏みきるのが肝要と考えられる.

日消外会誌 8: 602-610, 1975

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