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第9巻 第2号 1976年3月 [目次] [全文 ( PDF 940KB)]
原著

食道癌手術前後の経中心静脈栄養法

小越 章平, 碓井 貞仁, 平島 毅, 川村 功, 竹島 徹, 竹内 英世, 武藤 護彦, 原 輝彦, 磯野 可一, 植松 貞夫, 佐藤 裕俊, 小高 通夫, 佐藤 博

千葉大学第2外科

 最近,食道癌の治療成績は著しく向上したとはいえ,いまだ進行癌が多く,また合併症も他の消化管手術に比べて多く発生し,遠隔成績もけつして満足されるものではない.これは,高齢者が多いこと,また癌の占居部位上早期に食事摂取制限に陥り,患者のリスクを悪くする要因が多いことによる.
 最近,経中心静脈栄養法が行われるようになり,従来考えられなかったほどの高カロリー輸液が可能となった.われわれも本法を消化器外科手術前後の栄養管理にとり入れて以来,とくに食道癌の術前,従来の胃瘻造設による栄養改善法も,この高カロリー輸液に変り得るものが多く,いままで単なる栄養状態から分割手術を行わざるを得なかった症例の中にも,一期的に再建術まで行えるものが多くなり適応が拡大されたといえる.
 また,本法の適応で第一のものは,種々の消化管術後縫合不全の治療であろう.過去3年間,食道外科その他で,術後縫合不全のために,従来行って来た空腸瘻等をあらためて造設したものは1例もなく,すべて本法のみで治癒させている.
 われわれの方法は,持続注入ポンプも不要で,単に注入回路に450 mµのフィルターを挿入するのみで全く普通の点滴のように行い特別な手技も必要としなく,合併症も少ない安全な方法といえる.

日消外会誌 9: 103-111, 1976

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