原著
迷切,前庭部切除および迷切兼前庭部切除後におけるイヌ胃の壁細胞に関する電顕学的検討
山岸 健男, 島津 久明, 小西 富夫, 高橋 忠雄, 谷 昌尚, 朝隈 貞雄
東京大学第1外科
Pavlov胃嚢を造設した8頭のイヌを対照群とこれに幹迷切兼幽門形成,前庭部切除,幹迷切兼前庭部切除の3種の術式を施行した合計4群にわけ,それぞれの術後におけるテトラガストリン6 µg/kg刺激による胃酸分泌反応を測定するとともに,Pavlov胃嚢の壁細胞の電顕学的所見について検討を行った.その結果,とくに幹迷切兼幽門形成と幹迷切兼前庭部切除群では,テトラガストリン刺激による胃酸分泌反応は著明に減少した.この際,壁細胞の超微細構造上にも対照群の壁細胞の分泌刺激時にみられたような形態学的変化は惹起されず,また一部の細胞には変性像とみなされるような所見が認められた.
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