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第9巻 第4号 1976年7月 [目次] [全文 ( PDF 531KB)]
原著

実験的急性壊死性膵炎にみられる血液凝固能の異常

佐竹 克介, 内間 恭堅, 土肥 浩義, 梅山 馨

大阪市立大学医学部第1外科

 膵障害時に血液凝固能の異常が合併することはすでにいくつかの報告があるが,最近,激症膵炎患者および実験的急性膵炎時に,consumption coagulopathyあるいはDisseminated intravascular coagulation(以下D.I.C.)と呼ばれる症候が併発するとの報告もある.
 われわれは,自家胆汁,トリプシン,エラスターゼによる膵炎を作成した犬について血液凝固能を中心に検索し,併せて,膵外分泌酵素および組織学的検索を行った.
 種々の膵炎犬の血液凝固線溶系の検索では,程度の差こそあれ,血小板数の減少,血中Fibrinogen量の減少,Prothrombin timeおよびpartial thromboplastin timeの延長,F.D.P.の著明な増加ならびにE.L.T.の短縮がみられた.
 かかる膵炎犬の病理組織学的所見では,膵は全例に出血性壊死性膵炎像を示した.同時に,肺,ならびに腎において無数の小血栓の形成が認められた.
 このような急性出血性壊死性膵炎にみられる血液凝固能異常の所見は,Disseminated intravascular coagulationによるConsumption coagulopathyと理解されるもので,興味ある所見と考えられる.

日消外会誌 9: 490-495, 1976

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