原著
新しい内翻一層吻合法(杉町,井ロ)によるBraun吻合の臨床経験
岡 直剛, 杉町 利喜雄
佐賀県立病院好生館外科
われわれは,さきに杉町,井口らにより実験的に開発されたところの,粘膜筋板の強い抗張力を利用ししかも消化管内腔に糸の出ない新しい内翻一層吻合法をはじめて臨床に応用する機会を得た.すなわち,11例の胃切除術あるいは胃全摘術に際して行った結腸前腸々吻合(Braun吻合)にこの一層吻合法を応用したが,縫合不全や吻合部狭窄などの合併症は全くないという満足すべき結果を得た.従って,本法は腸の吻合の場合には臨床的にも広く安全に用いられる方法と考える.
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