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第9巻 第6号 1976年11月 [目次] [全文 ( PDF 983KB)]
原著

早期胃癌とその再発例の臨床病理学的検討

石榑 秀勝, 服部 龍夫, 三浦 馥, 中島 伸夫, 川瀬 恭平, 家田 浩男, 二村 雄次, 弥政 洋太郎

名古屋大学第1外科

 われわれは128例の早期胃癌を手術し4例の再発例を経験した.早期癌の症状は無症状45%,上腹部痛28%であった.リンパ節転移はn1 27.1%,n2 2.7%で,隆起性早期癌は陥凹性早期癌の3倍の転移率を示し,リンパ管侵襲はm癌9.3%,sm癌63.5%の高い侵襲率がみられ,再発の可能性を秘めている.その他年齢,性別,占居部位,大きさ,肉眼型,組織型,浸潤増殖様式などについてもそれぞれ特徴がみられた.4例の再発例の中,前2例はいずれも隆起性早期癌,後2例はいずれも陥凹性であった.肝再発は進行癌と同じく再発までの期間が1年5カ月と短かった.早期癌の治療も,進行癌と同様にとり扱い,十分なfollow upが必要であると考える.

日消外会誌 9: 826-834, 1976

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