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第9巻 第6号 1976年11月 [目次] [全文 ( PDF 806KB)]
特集

癒着はどのようにして腸閉塞となるか

前谷 俊三, 柏原 貞夫, 倉本 信二, 田中 英夫, 香川 嘉宏, 松末 智, 青木 孝文, 中村 義徳

天理病院腹部・一般外科

 癒着性腸閉塞の中には腸管の長軸の周りの捻れが原因である例が少なくない.この腸管の捻れは腸捻転だけでなく,単純性イレウスにもみられるが,腸間膜の動きに注意しなければ捻れを見逃して,共存する屈曲などをイレウスの原因と見誤ることが多い.腸管が膨らむと,捻れのある場合はこれが1カ所に集り閉塞は増強する.ところが単なる屈曲の場合は一般に膨張により閉塞は緩和される.癒着性イレウスでは主閉塞部より肛門側に狭窄や癒着など第2の通過不良部位のある例が多く,これが原因で腸管が膨張すると口側腸管に捻れが生じたり,捻れが増悪して悪循環が成立することが考えられる.
 以上の知見に基づく癒着性イレウスの予防や治療法としては,まず腸管の捻れを防ぐことである.このためには腸管腸間膜の反対面同士の癒着を避け,もしその恐れがあれば同側同士で癒着させる方がよく,これはNobleの手術と軌を一にする.また腸管の膨張を防ぐ保存療法は捻れの増悪を防ぎ悪循環を断つことに意味がある.

日消外会誌 9: 874-881, 1976

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