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第10巻 第1号 1977年1月 [目次] [全文 ( PDF 818KB)]
原著

膵侵襲例における術中・術後のアミラーゼ代謝の変動

小川 道雄, 水本 正剛, 門田 守人, 今岡 真義, 阪本 俊一, 小林 延行, 岡村 純, 村上 文夫, 神前 五郎

大阪大学第2外科

 膵侵襲例43例を対象として術中・術後のアミラーゼ代謝の変動を検討した.術中の血清アミラーゼ値は一定に保たれ,その上昇は術後6時間以後にはじまった.術後高アミラーゼ血症の発生率は58.1%であった.高アミラーゼ血症の発生には中枢性あるいは内分泌性の機序,絶食の影響があげられているが,これらとともに各個体のアミラーゼ代謝の相異やその変動も考慮する必要があると考えられた.また血清アミラーゼ値が正常化した後のACCRは正常範囲のものと異常高値をとるものがあり,血清アミラーゼ値が同一の安定したレベルにあってもアミラーゼ代謝が同一であるとはかぎらないことが明らかになった.

索引用語
アミラーゼ代謝, アミラーゼ, アイソザイム, 術後高アミラーゼ血症

日消外会誌 10: 33-41, 1977

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