原著
食道表在癌におけるX線像とn因子―食道早期癌と表在癌の鑑別診断―
山田 明義, 小林 誠一郎, 荻野 知巳, 角前 泰之, 井手 博子, 木下 裕宏, 遠藤 光夫
東京女子医科大学消化器病センター
食道癌のうち深達度が粘膜下層までにとどまるいわゆる食道表在癌のうち,リンパ節転移などの認められない進行度0度の早期癌とそれ以外の表在癌ではその予後には大きな開きがあり,これを術前に予測することは予後判定,治療方針決定にも大きな意味を有する.本稿においては術前の食道X線像における病巣のX線型,陰影欠損の大きさ,病巣の表面の性状,全体像とリンパ節転移,さらにはmp癌を含めたa0癌における主病巣に随伴する表在病変とn因子の関連につき検討した.食道のX線像を詳細に観察することにより,食道早期癌と狭義の食道表在癌の鑑別が可能なることを記した.
索引用語
食道早期癌, 食道表在癌, リンパ節転移, 食道癌のX線型, 食道表在癌の予後
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