原著
新しい食道癌切除適応基準の考え方
島 伸吾, 掛川 暉夫, 安藤 暢敏, 池内 駿之, 別所 隆, 牛島 康栄, 藤田 博正, 米川 甫, 天野 洋, 篠沢 洋太郎
慶応義塾大学医学部外科教室
1955年以来慶大外科へ入院した扁平上皮癌537例について,切除率,手術死亡率,その原因,合併症の発生頻度,stage別,n因子別,a因子別遠隔成績を検討し,また非切除となったものについてはその理由および予後について検討し,加えて術前機能検査の異常を組合せて,より新しい切除適応基準を作ることを考えた.この結果,心肺肝腎の術前機能検査の判定を(-),(+),(++),(+++),と特殊例の5段階に分けさらに種々の術前検査を駆使し,癌の進行度を予測し,Stage分類にあてはめ,Stage I,II,III,IV度の4段階に区分し,この2つの要素の組合せで,絶対適応,比較的適応,適応外と判定する切除適応基準を考えた.
索引用語
食道癌, Esophageal neoplasma
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