原著
Levamisoleによる癌患者細胞性免疫能の賦活効果
三輪 恕昭, 中原 東亜, 折田 薫三
岡山大学医学部第1外科(主任:田中早苗教授)
消化器癌患者36例(治癒切除7例,非治癒切除5例,非切除,再発24例)にLevamisole 150 mg/day,連続3日間投与を,毎週,隔週等で投与し細胞性免疫能の変化をみた.
Levamisole 4週連続投与23例では,リンパ球PHA幼若化率,Tリンパ球頻度および幼若化率40%以上例は投与開始3~4週後に上昇した.末梢血白血球数,リンパ球数には著明な変動はなかったが,それらの減少例に投与した場合には投与後早期より増加した.36例全体の傾向も連続投与例に類似した.Levamisole投与開始24週後までの検査値の変動は,末期癌例が多いため癌病態に左右されるが,非治癒切除例では幼若化率,リンパ球数が高値に維持され,Levamisoleの効果が期待できた.
索引用語
Levamisole, Gastrointestinal cancer, PHA-blastformation rate, cell-mediated immunity
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