原著
ヒト胆嚢運動のグラフペンシステムによる映像計測について
岩谷 昭雄
弘前大学医学部大内外科教室(指導:大内清太教授)
Pancreozymin(以下CCK-PZ)による胆嚢収縮ならびに再充盈機構を臨床例45例につき映像工学的に検討した.まず造影剤の点滴静注法とサーミスタ使用による呼気時X線曝射法とを併用した胆道低速X線映画を撮影し,そのフィルムをスクリーン映写法ならびにグラフペンシステムによる数量計測によって観察した.その結果,CCK-PZ 1単位/kgを静注すると胆嚢の面積推移曲線はいくつかのうねりをもって下降して静注後10分で最低の谷を形成した.以後曲線は上昇し,下降時より多くのうねりをもって推移し静注後30分で元の大きさに回復した.胃全摘ρ吻合群,胃亜全摘B II法群についても検討し,ほぼ同様の観察結果が得られた.以上によりCCK-PZの作用機序ならびに胆嚢運動,とくにその再充盈機構につき2,3の知見を得ることができた.
索引用語
胆嚢運動, グラフベンシステム, パンクレオザイミン, サーミスタ, 面積推移曲線
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