原著
各種消化管手術に対する腸管吻合器の使用経験
小林 誠一郎, 高崎 健, 浜野 恭一, 山田 明義, 鈴木 茂, 青木 暁, 武藤 晴臣, 原田 瑞也, 秋本 伸, 岩塚 迪雄1)
東京女子医科大学消化器病センター, 都立駒込病院外科1)
腸管吻合器の消化管手術分野への応用について,私どもの58例の臨床経験を述べた.食道静脈瘤に対する食道離断術,食道癌に対する食道胃吻合術(胸壁前および胸控内吻合)噴門部癌に対する食道空腸吻合術,直腸結腸病変に対する低位前方切除術などに関して,その利用法,手術手技について略述した.器械を用いることの利点としては,吻合の確実性,手術時間の短縮,ひいては手術侵襲の軽減などがあげられよう.とくに下部食道噴門部癌に対する経腹的操作のみによる,縦隔側高位での食道切離食道空腸吻合術については,吻合器使用の良い適応であると考えている.
索引用語
腸管吻合器, 食道離断術, 食道空腸器械吻合, 経腹的縦隔内食道空腸器械吻合, 直腸結腸器械吻合
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