原著
肝門部胆管癌の手術成績と型分類
木南 義男, 高島 茂樹, 永川 宅和, 宮崎 逸夫
金沢大学医学部第2外科教室
過去18年間に49例の肝門部胆管癌を経験したが,これらの手術成績について検討した.症例の平均年齢は55.1歳で,男女比は2.1:1である.開腹術を受けた45例中,腫瘍切除例は7例(15.6%)で,他は姑息的手術例である.切除例の平均生存月数は生存例を含めて14.4カ月であり,最長生存期間は4年3カ月であった.一方,1カ月以内の手術死亡例を除外した姑息的手術18例の平均生存月数は5.4カ月(最長2年3カ月)に過ぎなかった.左右肝管合流部における腫瘍の総肝管,右肝管,左肝管のいずれかへの偏在,およびその拡がり方などによって症例を4型に分類し,型と手術法および予後との関係を検索した.その結果,型分類は手術術式の選択に有益であり,予後との間にも関連が推定された.
索引用語
肝門部胆管癌, 手術成績, 型分類
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