原著
99mTc-(Sn)-Pyridoxylideneisoleucineによる新しい胆道シンチグラムの検討
谷口 勝俊, 青木 洋三, 勝見 正治
和歌山県立医科大学消化器外科
99mTc-(Sn)-pyridoxylideneisoleucine(99mTc-(Sn)-PI)は,最近本邦で開発された優れた新しい肝胆道シンチスキャン剤である.私達ははじめて,本剤による胆道シンチグラムを正常人および外科的肝胆道疾患症例にもちい,臨床的検討を行った.本法によると,正常人では胆嚢描出が10分より40分で得られた.胆石症では胆管の拡張,閉塞部位がよくわかり,先天性胆道拡張症の術前診断,術後のfollow-upにはきわめて有用であった.また先天性胆道閉塞症と新生児肝炎の鑑別が腸管の描出有無により可能であった.99mTc-(Sn)-PI cholescintigramは被曝量が少なく,短時間に検査ができ,しかも鮮明画像が得られ,各種肝胆道疾患の診断手段としての意義が大きい.
索引用語
99mTc-(Sn)-Pyridoxylideneisoleucine, 胆道シンチグラム, cholecystogram, 先天性胆道拡張症, 先天性胆道閉塞症
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