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第11巻 第8号 1978年8月 [目次] [全文 ( PDF 537KB)]
原著

大腸癌と大腸ポリープ共存例の検討

若林 信生, 石上 浩一, 渕本 悍, 山時 脩, 根木 逸郎, 村上 卓夫, 村上 通治, 兼田 幸児, 磯村 徳

山口大学医学部第2外科

 過去10年間にわれわれの教室において切除された大腸癌152例を検索したところ29例(19.3%)にポリープの共存を認めた.これらポリープは大腸癌の占居部位と同じく,直腸およびS状結腸に多くみられた.ポリープは大きさが増せば悪性度も増し,形態が不整であれば悪性度も高い.ポリープの多くは主癌病巣の近くにみられるが,遠く離れて存在するものもあり,しかも悪性化像を示すものもあることから,術前はもちろんのこと,術中・術後にも広く全大腸の検索を慎重に行うべきである.

索引用語
大腸癌, 大腸ポリーブ, 悪性ポリープ

日消外会誌 11: 656-661, 1978

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