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第11巻 第9号 1978年9月 [目次] [全文 ( PDF 1422KB)]
原著

上部消化器癌術後の体蛋白の消長に関する検討

陣内 森之祐, 猪口 てつ三, 武岡 有旭, 福島 駿, 山名 秀明

久留米大学医学部第1外科教室

 手術侵襲後の異化亢進状態を筋組織蛋白について観察した結果,筋可溶性蛋白およびMl分画の低下として端的に把えることができた.
 術前症例の栄養状態を評価する際,循環アルブミン,全交換アルブミンおよび,ァルブミンturnover rateは良き指標になると思われる.また,アルブミンturnover rateの検討からすると食道癌,上部胃癌ではアルブミン代謝の亢進がみられ,アルブミンプールの減少が認められた.術後経日的に筋可溶性質白,MI分画を観察すると術後第3病日では著明な低下がみられ,12~14病日では前値に復した.
 術後経管栄養として用いるspecial dietの価値を投与蛋白の同化,利用率といった観点から検討した結果,満足すべき成績を得た.

索引用語
蛋白質代謝, 循環アルブミン, 筋可溶性蛋白, 術後病態食, MI分画

日消外会誌 11: 679-693, 1978

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