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第11巻 第9号 1978年9月 [目次] [全文 ( PDF 660KB)]
原著

閉塞性黄疸例における耐糖能とインシュリン反応

小林 衛, 嶋田 紘, 新明 紘一郎, 池田 義雄, 米沢 健, 土屋 周二

横浜市立大学第2外科

 閉塞性黄疸25例(対照10例)に経口的GTT(50 g)をおこなった.黄疸例の耐糖能は低下し,糖尿病型を示すものは60%に達し,insulinogenic index,120分ΔIRI/ΔBSは対照例の1/2以下であった.黄疸の原因疾患の種類,血清ビリルビン値,血清K値,年齢の各因子と耐糖能低下,インシュリン反応低下とを関連づけることはできなかった.黄疸例,対照例ともに,GTT時血中セロトニン,アドレナリン,ノルアドレナリン値は正常範囲以上の変動を示すものがあったが,とくに黄疸例のセロトニン変動にこの傾向が強かった.胆管閉塞解除後3週間では,耐糖能およびインシュリン反応の改善はみられなかった.

索引用語
閉塞性黄疸, 耐糖能, インシュリン反応, セロトニン, カテコールアミン

日消外会誌 11: 694-700, 1978

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