原著
結腸一層吻合法における縫合手技に関する実験的研究
榎本 光伸
和歌山県立医科大学外科学講座(消化器)(指導:勝見正治教授)
結陽吻合には,Albert-Lembert内翻二層縫合が一般的に用いられてきたが,最近の諸家の研究の結果,断端一層縫合あるいは層別二層縫合の有効性が言われるようになった.しかし一層縫合では,二層縫合と異なり,一針の縫合糸のゆるみや,一箇所の縫合糸間隔の広すぎがあっても,吻合後早期の内容の漏れが起こる危惧があり,縫合手技にはとくに注意が必要である.著者は,Cambee一層縫合における縫合手技について,縫合糸間隔,系の締め方が,吻合創治癒にいかなる影響を与えるか,また吻合部もれ圧試験の意義に関して,実験的研究を行ったので報告する.
索引用語
結腸, 一層縫合, 縫合手技
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