原著
閉塞性黄疸における経静脈的ブドウ糖負荷試験
小林 衛, 嶋田 紘, 佐藤 一美, 新田 紘一郎, 鬼頭 文彦, 池田 義雄, 米沢 健, 土屋 周二
横浜市立大学第2外科
閉塞性黄疸13例,正常対照10例に経静脈的ブドウ糖負荷試験(IVGTT)を施行した.黄疸例の耐糖能,glucose mediated insulin releaseは低下し,負荷後の早期インシュリン反応も欠如していた.また血清Kは負荷後平均約7%(対照約5%)減少し,120分後にも負荷前値に戻らず,無機Pは約10%の減少で,対照(約20%)より少なかった.前述13例中良性疾患9例に閉塞解除後3週,2月の各時期に同様の負荷試験を施行した.解除後2月には耐糖能,glucose mediated insulin releaseは改善し,早期インシュリン反応も回復した.同時に血清K,無機Pの変動も前述の対照と同じパターンになった.なお解除後3週の検査結果は解除前と解除後2月の成績のほぼ中間の成績を示していた.
索引用語
閉塞性黄疸, 経静脈的ブドウ糖負荷試験(IVGTT), インシュリン反応, 血清K, 無機P
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