原著
小腸非上皮性腫病の検討
渡辺 信介, 南里 正明, 中村 憲二, 北川 直樹, 西岡 文三, 藤田 佳宏, 間島 進, 沢井 清司1), 加藤 元一1), 徳田 一1)
京都府立医科大学第1外科, 京都第2赤十字病院外科1)
胃や大腸腫瘍に対する最近の診断技術および治療成績の著しい向上に較べて,小腸腫瘍の診断技術面にはなお多くの問題が残されている.小腸非上皮性腫瘍は初期に特有の臨床症状がなく,また疾患の頻度がまれなために腫瘍の病期が進んでから発見されることが多く,肉腫例での治療成績は他の部位での消化管悪性腫瘍に較べて悪い.
したがって肉腫例の治療成績向上のためには,早期発見のための診断法が確立されることと,有効な手術および補助療法がなされることが大切である.
われわれは,過去10年間に十二指腸を含む小腸非上皮性腫瘍22例を経験したので,主として診断成績・治療成績について検討した.
索引用語
小腸非上皮性腫瘍, 小腸悪性リンパ腫, 小腸平滑筋腫瘍
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