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第11巻 第10号 1978年10月 [目次] [全文 ( PDF 564KB)]
原著

Entire Colon Aganglionosisの診断と治療について

松山 四郎, 長嶋 起久雄, 鈴木 則夫, 谷口 章, 中村 卓次

群馬大学医学部第1外科

 自験6例のECA,EAのうち4例が死亡したが,残存正常腸管が決定的に短かったからではなく,腸瘻造設部位不適切や術後の腸炎を適切に処置しえなかったためであつた.今後死亡率を低下させるためには,生後間もなくから始まる器質的閉塞のない腸閉塞に対しては本症を念頭におき,術中生検により適切な部位に腸瘻を造設し,術後電解質失調,腸炎に備え,根治手術後状態が安定するまで入院管理し,退院後も腸炎発作に対応できるようにしておく必要がある.高カロリー輸液,Martin手術は有力な手段であるが,今後さらに術中診断法,根治手術法の開発,改良やH病に伴う腸炎の原因解明と根本的な治療法の開発が必要である.

索引用語
結腸症―巨大―先天性, 新生児, Aganglionosis

日消外会誌 11: 862-866, 1978

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