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第11巻 第11号 1978年11月 [目次] [全文 ( PDF 1207KB)]
原著

膵頭十二指腸切除術後病態の検討

緒方 峰夫

久留米大学医学部第2外科(主任:古賀道弘教授)

 当教室で施行した膵頭十二指腸切除術症例40例を対象として,術後病態の検討を行った.特に問題となる残膵機能においては切除時断端膵の組織学的検索を行い,線維化の程度と対比してみた.PS試験による外分泌機能の変動をみるに,術後三因子共低下しており,切除時膵の線維化の程度と相関する傾向を示したが,消化吸収機能はPS試験による外分泌機能の低下にくらべ良好に保たれており,膵の線維化とは必ずしも相関しなかった. 内分泌機能は遠隔時,血糖負荷試験により検索したが,切除時膵の線維化の強いほど,また,線維化の増強する因子(例えば膵管閉塞など)があれば比較的早期に耐糖能障害が現われてくるものと思われた.

索引用語
膵頭十二指腸切除術, 膵線維化, PS試験, 脂肪消化吸収試験, インスリン分泌能

日消外会誌 11: 954-964, 1978

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