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第12巻 第5号 1979年5月 [目次] [全文 ( PDF 666KB)]
原著

食道癌食道切除後に併発した乳糜胸の治療

大橋 一郎, 松原 敏樹, 木下 巌, 高木 国夫, 梶谷 鐶, 内田 正興**

癌研究会附属病院外科, **同頭頸部科

 食道癌切除時にわれわれは根治性拡大のために胸管切除を行っている.1978年12月までに切除した食道癌360例中に術後乳糜胸の合併症を起こしたものは8例(2.2%)であった.6例に再開胸を行い,うち3例に胸管より乳糜漏出を確認結紮し治癒した.再開胸によるも漏出部不明の3例では胸管を結紮し,うち1例は再開腹によりさらに大動脈周囲のリンパ管を結紮した.再開胸は乳糜漏出不明の場合にも胸腔ドレナージを確実に設置することが出来,再開胸の6例中1例が呼吸不全で死亡した他は,予後良好であった.非開胸の2例は,胸腔ドレナージで治癒した.乳糜胸の発症時期を術後4日までの早期型と7日以後の晩期型に分けてみると,早期型では胸管からの直接漏出を確認しうる場合があって,積極的に再開胸をすべきであり,晩期型では適切な胸腔ドレナージで治癒する症例もあり,乳糜量を考慮し,全身状態を観察することにより,再開胸の適応を考慮したい.

索引用語
食道癌切除後合併症, 乳糜胸, 胸管結紮

日消外会誌 12: 296-302, 1979

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