原著
胆嚢癌の血管造影法による診断
柏井 昭良, 笠原 小五郎, 原 啓一, 森岡 恭彦, 菅原 克彦1)
自治医科大学消化器外科, 東京大学第1外科1)
20例の胆嚢癌症例の血管造影所見について検討し,その診断における価値・限界について考察を加えた.胆嚢動脈にみられる変化,周囲血管の圧排・encasementなどから全例術前診断が可能であった.このうち4例は切除可能で,その3例は治癒切除を行い得た.胆嚢癌の早期診断における血管造影法の価値は現在のところ満足すべきものではないが,胆嚢癌の疑いのある患者に積極的に血管造影を行なうことと,撮影法,読影技術の進歩により,胆嚢癌治療成績の改善が期待される.
索引用語
胆嚢癌, 血管造影法
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