症例
上行結腸平滑筋腫の1例と文献的考察
藤本 茂, 橘川 征夫, 赤尾 建夫, 織田 良雄, 伊藤 健次郎
千葉大学医学部第1外科
消化管の良性非上皮性腫瘍の中,平滑筋腫はきわめてまれな疾患であるが,63歳,女性の上行結腸平滑筋腫の1治験例を報告する.昭和54年1月,便秘を主訴として来院,注腸検査と内視鏡検査により上行結腸の単発の巨大なポリープと診断した.摘出標本では上行結腸の6×7 cmの脂肪腫と考えられたが,組織学的診断は平滑筋腫であった.本症例は結腸平滑筋腫として本邦で8例目である.上行結腸より発生した平滑筋腫としては本邦で2例目の報告になり,また,欧米での報告例も含めて4例目である.
索引用語
平滑筋腫, 結腸
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