原著
胃癌の年齢特異性に関する臨床的病理学的検討
加藤 道男, 南 正樹, 井上 和則, 朴 彩俊, 村山 良雄, 滝口 安彦, 稲積 恒雄, 多渕 芳樹, 川口 勝徳, 光野 孝雄1)
神戸大学医学部第1外科, 国立療養所神戸病院院長1)
教室における胃癌症例の主に胃切除例632症例を対象として,胃癌の年齢特異性を臨床病理学的項目と予後との観点から検討した.
30歳代の胃癌症例では全体の胃癌症例と比較して,性別では女,血液型ではA型,占居部位では全,肉眼的分類では4型と5型,組織型ではporとsigとmuc,Laurén分類ではdiffuse type,腹膜播種性転移ではP3が多いなど多くの特徴がみられた.また,Laurénの組織分類は加齢と最もよく相関すると考えられた.
相対5年生存率からみた予後と加齢とは関連性がみられず,胃癌の予後向上には早期診断と早期治療が最も重要と考えられた.
索引用語
胃癌, 年齢特異性, 臨床病理学的特徴, 胃癌の相対5年生存率
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