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第12巻 第12号 1979年12月 [目次] [全文 ( PDF 1251KB)]
原著

MICROANGIOGRAPHYによる食道微細血管構築の研究

仙誉 軍一

東京医科歯科大学第1外科(主任:村上忠重教授)

 食道壁内の血管網は非常に豊富であることは過去の犬の実験などで報告されているが,ほとんどが色素を注入した顕鏡的な局所所見が主であるため確証に乏しい.
 著者はミクロパークを用いて食道各層の造影が可能な方法を考案し,長軸,横軸方向に種々の厚さの切片を作製して超軟X線撮影を行い,されを拡大複写して検討した.
 これにより食道における血管網の証明と血管構築を解明し得た.
 さらに犬にヒト食道手術の際と同様な剥離操作を行い,頚部よりの血流保持がいかに行われているか,粘膜下層における血管網とともに外膜,周囲結合織の存在が手術後の血流に大きな役割を演じていることを証明した.

索引用語
血管網, 外膜・周囲結合織内血管, 筋層間血管, 粘膜下層血管, Microangiography

日消外会誌 12: 879-890, 1979

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