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第13巻 第3号 1980年3月 [目次] [全文 ( PDF 559KB)]
原著

成分栄養法による食道癌術前術後の栄養管理

大熊 利忠, 成田 久季, 井上 吉弘, 岡村 健二, 多田 出, 横山 育三

熊本大学第1外科

 食道噴門癌25症例に術前後の栄養管理として成分栄養法(ED)を試みた.術前は経鼻的に胃・十二指腸にチューブを留置し,術後は胃管に作成した胃瘻あるいは空腸瘻から術後の腸蠕動の回復をまつことなく,術後第1日目から持続点滴法により24時間連続投与した.術前ED施行例では入院時から手術までに平均3%の体重増加がみられた.術後ED施行例の血清アルブミン値は術後普通経管栄養食投与群に比して術前値に対する減少率は軽度であった.またED施行群では術後6日目に窒素平衡が正に転じた.術後縫合不全,術後乳糜胸の症例にも有効であった.

索引用語
成分栄養法, 食道癌, 栄養管理, 縫合不全, 術後乳糜胸

日消外会誌 13: 159-164, 1980

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