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第13巻 第4号 1980年4月 [目次] [全文 ( PDF 1009KB)]
原著

消化性潰瘍手術前後のペプシン分泌に関する研究

大澤 祐三

和歌山県立医科大学外科学講座(消化器)(指導:勝見正治教授)

 ペプシンは胃酸とほぼ同時期に発見されたにもかかわらず,現在でもその病因的意義は不明な点が多い.著者は胃液採取をより正確にするため,バルーン付き胃管を使用して,各種消化性潰瘍手術前後にペプシン活性を測定し,胃液酸度及びほぼ同時期に測定した,空腹時血清ガストリン値,胃内容排出時間との関連より,ペプシン分泌に影響を及ぼす諸因子の究明につとめ,また消化性潰瘍の外科的治療のペプシン分泌に対する効果を検討し,ペプシンは必ずしも酸と平行するものではなく,また消化性潰瘍ではペプシンと空腹時血清ガストリン値は負の相関関係にあり,さらに胃潰瘍において,ペプシンと胃内容排出時間は正の相関関係にあることが認められた.

索引用語
ペプシン, 胃酸, 血清ガストリン, 胃内容排出時間, バルーン付き胃管

日消外会誌 13: 250-260, 1980

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