症例
超広範囲小腸切除術後にみられた亜鉛欠乏症
小西 孝司, 藤田 秀春, 上野 桂一, 清水 康一, 宮崎 逸夫
金沢大学第2外科
近年の高カロリー輸液による栄養管理の進歩は,従来,生命の維持さえ不可能といわれていた超広範囲小腸切除術の術後管理を比較的容易ならしめた.しかし,かかる症例では,絶対的な腸管吸収面積の不足のため,脂質,糖質,蛋白質の三大栄養素のみでなく,各種のtrace elementsの欠乏症に常に注意を払わなければならない.
著者らは,超広範囲小腸切除術後の回復・順応期に,亜鉛欠乏による腸性肢端皮膚炎様症状を呈し,亜鉛療法により劇的な改善をみたので報告した.
索引用語
広範囲小腸切除術, 亜鉛欠乏症, 腸性肢端皮膚炎
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