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第13巻 第7号 1980年7月 [目次] [全文 ( PDF 676KB)]
原著

食道静脈瘤に対する経腹的食道離断術―経胸的食道離断術との血行郭清の相異点についての考察―

高崎 健, 小林 誠一郎, 鈴木 茂, 鈴木 博孝, 武藤 晴臣, 原田 瑞也, 戸田 一寿, 済陽 高穂, 山名 泰夫, 長岡 巍, 朝戸 未男, 林 恒男, 喜多村 陽一, 平山 芳文

東京女子医科大学消化器病センター

 食道静脈瘤に対する直達手術としての食道離断術には,経胸的,経腹的の二通りの方法がある.この両術式は単に食道離断を胸部で行うか,腹部で行うかといった差ではなく,血行郭清の考え方に大きな相異がある.しかしながら一般にはこの点について誤解があると思われ,経腹的な方法では血行郭清が不充分であると思われているむきがある.われわれの経腹的食道離断術100例の成績は手術死亡6例,再出血は6例であるが,血行郭清に改良を加えた最近の58例には再吐血は認めておらず,経胸的方法とくらべ何ら遜色ない術式であると考え,食道静脈瘤の成り立ちより考えた両術式の血行郭清の相異点につき明らかにしたい.

索引用語
経腹的食道離断術, 経胸的食道離断術, 食道静脈瘤直達手術

日消外会誌 13: 759-765, 1980

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