原著
胃癌における結腸合併切除の検討
太田 博俊, 早川 直和, 本原 敏司, 金 仁洙, 山本 英昭, 大橋 一郎, 高橋 孝, 高木 国夫
癌研究会付属病院外科
当外科における1973年までの胃癌結腸合併切除例は394例で胃癌手術例の6.9%に相当する.これら結腸合併切除例に対し外科治療の立場から検討した.結腸および結腸間膜浸潤例は28.3%を占め予後的漿膜面因子PS(+)は66.3%で,肉眼癌型では浸潤型が多かった.5生率は11.4%であり,PS(+)例のそれは23.5%であり治癒切除例の5生率は32.9%であった.癒着か浸潤かは肉眼的には判別しがたい場合があり,癒着と判定した中に9.8%は浸潤例があったために結腸癒着例または浸潤型の結腸間膜癒着例ならびに限局型でも癒着部分を切除後,結腸への血行が保持できないような症例には積極的に合併切除すべきであると考える.
索引用語
胃癌, 他臓器合併切除, 結腸合併切除
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