原著
閉塞性黄疸と胆道感染―第1報,胆道閉塞時における胆道感染の肝におよぼす影響について―
永川 宅和, 浅野 栄一, 佐々木 紘昭, 宮崎 逸夫
金沢大学第2外科
著者らは,種々の黄疸遷延因子のうち,とくに胆道感染をとりあげ,それが肝に対し如何なる影響をあたえているかについて検討するため,雑種成犬を用いて,単純胆道閉塞犬と胆道完全閉塞・胆道感染犬の両群を作製し,閉塞4週までの肝の病態について,主として色素移送能,蛋白合成能,肝線維化の面から観察を行った.その結果,閉塞性黄疸に胆道感染が合併すると,肝細胞機能障害が著明となり,肝線維化が増進することが判明した.さらに,閉塞性黄疸においてICG plasma transfer rate,Vit K負荷hepaplastin test,血清monoamine oxidase値などを測定することは肝の病態を知る上で意義が大であることが示唆された.
索引用語
閉塞性黄疸, 胆道感染, ICG Plaama transfer rate, vit K負荷hepaplastin test, 血清monoamine oxidase値
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