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第13巻 第7号 1980年7月 [目次] [全文 ( PDF 542KB)]
原著

Levamisoleを用いる免疫化学療法の大腸癌例への効果

三輪 恕昭, 小野 二三雄, 折田 薫三

岡山大学医学部第1外科

 大腸癌例にlevamisole(LMS)を1日150 mg,連続3日間投与,後11日休薬のスケジュールを手術3日前より1ヵ月以上可能な限り継続し,術後6ヵ月以上の経過の判明した44例の生存率を,対照群90例の値と比較検討した.LMSの生存率上昇効果はStage I~IV例でみられず,最も進行したStage V例でみられた.またその効果は,腫瘍占居部位が腹膜翻転部より口側の大腸である時,腫瘍の拡がりが大腸管周の1/2未満である時,腫瘍の深達度が漿膜面に及ばない時にみられた.LMSの大腸癌例への抗腫瘍効果をみた報告は,本報告が2例目であり,他臓器癌例へのLMSの効果と関連づけて若干の文献的考案を行った.

索引用語
Levamisole, 大腸癌, 免疫化学療法, 抗腫瘍効果, 24ヵ月生存率

日消外会誌 13: 868-873, 1980

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