原著
端側型式による総胆管十二指腸吻合術の検討
船曳 孝彦, 菅谷 宏, 蓮見 昭武, 小内 信也, 石田 保, 山尾 令, 坂本 賢也, 勝俣 隆二, 中野 孚, 佐々木 哲二, 丸田 守人, 青木 春夫
名古屋保健衛生大学医学部消化器外科
胆道再建,下部胆道附加手術の諸術式について,意義,手技,適応,合併症などの面から検討を加えた.端側型式による総胆管十二指腸吻合術の特徴は,手技も簡潔であるため侵襲も少なく,Poor Risk患者にも適応され,術後合併症も少ない.また胆汁は十二指腸に単一経路で流出するため総胆管十二指腸側々吻合術におけるごときsump syndromeもなく,Roux Y吻合術におけるごとき術後消化性潰瘍発生の危険性もない.また吻合孔が前壁に位置し大きな開存を保てば逆流性胆管炎も併発しがたい.本法に関する文献はいずれも再建術式としてのもので,またしばしば側々吻合術と混同されてきたが,今回新たな観点から附加手術にも応用できることに着目し検討した.
索引用語
総胆管十二指腸端側吻合術, 下部胆管附加手術, 乳頭括約筋形成術, 胆道再建術, 先天性総胆管拡張症
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