原著
術前BCG-CWS腫瘤内投与を併用した消化器癌免疫療法
三輪 恕昭, 守山 稔, 小野 二三雄, 橋本 修, 小林 努, 岡 哲秀, 北川 堯之, 中村 憲治, 万波 徹也, 小長 英二, 折田 薫三
岡山大学医学部第1外科
胃癌9例,直腸癌6例を含む17例の癌例に,手術7~10日前に内視鏡下にBCG-CWS 200~500γを腫瘤内投与し,術後はBCG-CWSの皮内投与を継続して,免疫学的パラメーターと予後について検討した.
17例の術後1ヵ月目のリンパ球PHA幼若化率,Tリンパ球頻度,PPD皮膚反応の値は術前値より増加した.術後長期のfollow upの結果では,BCG-CWSによる幼若化率の上昇効果は術後3ヵ月が最高であった.BCG-CWSを用いる免疫療法は,非治癒切除消化器癌例の2年生存率を高めた.
索引用語
BCG-CWS, 術前腫瘤内投与, 消化器癌, 免疫学的パラメーター, 2年生存率
日消外会誌 13: 1168-1173, 1980
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