宿題報告
消化器外科における高カロリー輸液―適応と限界―
岡田 正
大阪大学第1外科
消化器外科領域における栄養管理の重要性は古くより痛感されていたが,適切な栄養補給手段は確立されておらずこの方面の発展はあまりみられなかった.私達は1971年高カロリー輸液の研究に取組んだ.まず安全・確実かつ簡便な実施法の完成を第一目標とし,基礎的実験および臨床検討を重ね,現行の標準実施法を確立するに至った.次いで本輸液が有効と思われる消化器疾患・病態に対し臨床応用を試み,その適応効果および治療限界を明確にした.またそれぞれの病態に適した実施法の検討を行った.高カロリー輸液の導入により消化器外科は大きく変貌を遂げつつあり,また新しい臨床栄養学,臨床代謝度が著しく進歩しつつある.
索引用語
高力ロリー輸液, 消化器外科, 栄養管理, 静脈栄養, 臨床栄養
日消外会誌 13: 1297-1309, 1980
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