原著
肝内結石症に対する手術々式の検討
碓井 貞仁, 小高 通夫, 久賀 克也, 渡辺 一男, 竜 崇正, 川村 功, 神津 照雄, 西島 浩, 古川 隆男, 渡辺 義二, 小出 義雄, 円山 正博, 山崎 義和, 入江 氏康, 林 良輔, 大塚 雅昭, 菊地 俊之, 山崎 一馬, 小越 章平, 植松 貞夫, 佐藤 博
千葉大学第2外科
肝内結石症を術前診断による胆管の狭窄部位によって,狭窄のみられないI型,左肝管枝に狭窄のあるII型,右肝管枝に狭窄のあるIII型,左右肝管枝あるいは肝門部胆管に狭窄のあるIV型,および肝外胆管に狭窄のあるV型の5型に分類した.I型は胆摘(截石)十総胆管ドレナージ,II型は左葉(外側区域)切除の適応で遠隔成績も良好である.IV型の初回手術例,V型に対しては胆摘の他,肝門部胆管空腸吻合術,乳頭形成術などの付加手術が必要である.IV型の再手術例に対する肝門部空腸吻合術は吻合部狭窄,胆管炎のため予後不良であるが,術中胆石の可及的除去と適切な胆管ドレナージ,および術後胆道鏡截石は術後経過,予後ともに良好で,肝内結石症に対する1つの治療法として有意義である.
索引用語
肝内結石症, 肝門部狭窄, 肝門部胆管空腸吻合術, 結石遺残, 術後胆道鏡
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