原著
PTCD後の右肝内胆管空腸吻合術とその遠隔成績
大沢 二郎, 矢田貝 凱, 滝 吉郎, 大塩 学而, 細谷 亮, 篠田 正昭
岐阜歯科大学外科
過去5年間に胃癌術後肝門部転移4例,胆摘後肝門部狭窄1例の計5例の閉塞性黄疸患者にPTCDによる減黄後,右肝内胆管空腸吻合術を行い,いずれも4カ月以上の生存期間を得ることができ,この内胆汁瘻術が癌末期患者に十分適応できることが認められた.
一方PTCDによる週毎の1日平均胆汁量200 ml,2週目までの減黄率50%を境にbiliary bypass手術の術後経過の良否が分かれ,上記5例の右肝内胆管空腸吻合術症例はいずれもこの条件を満たし,PTCDが単に減黄手段にとどまらず,予後判定的意義をも持つことが判明した.
索引用語
肝内胆管空腸吻合術, PTCD
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