原著
肝内結石症の治療―とくに胆道鏡的截石術と肝切除の意義について―
奥山 和明, 高橋 敏信, 田 紀克
千葉県国保成東病院外科
肝内結石症を胆汁うっ滞の原因となる胆管狭窄部位と結石の存在部位より検索対象7例をI a型(肝外型)2例,I b型(肝内肝外型)2例,II a型(肝内両側型)2例,II b型(肝内限局型)1例の4型に分類し,それぞれの分類型に対する治療法につき言及した.すなわち治療の基本方針は術中術後の胆道鏡的截石術であるが,II b型のように偏側の肝葉とくに左葉に結石が限局し,荒廃肝で炎症巣である場合には狭窄部位を含めた一期的肝切除の適応となる.われわれの治療法で結石は全例完全に除石され経過良好である.また術前のecho guided PTCは肝内結石症の確定診断と手術々式の決定にあたり有効な手段であることを強調したい.
索引用語
肝内結石症, 胆道鏡, echo guided PTC, 肝切除術
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