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第14巻 第3号 1981年3月 [目次] [全文 ( PDF 549KB)]
原著

食道静脈瘤に対する内視鏡的栓塞療法の治療成績

高瀬 靖広, 折居 和雄, 轟 健, 竹島 徹, 尾崎 梓, 岩崎 洋治

筑波大学臨床医学系外科

 われわれは食道静脈瘤症例に対し,直接食道静脈瘤内にethanolamine oleateを注入して血管内の栓塞をはかる方式の内視鏡的硬化療法を試みており,食道静脈瘤周囲に硬化剤を注入する方式と区別して内視鏡的栓塞療法と仮称しているが,その治療効果について本治療法を行った出血既往例(待期的治療例)28例,非出血例(予防的治療例)25例計53例について検討した.その結果,出血既往例では治療後2年以上4例,1~2年5例であるが,治療後食道出血をみた例はない.しかし3例が1年を経過して再治療されている.非出血例についても出血既往例とほぼ同様の結果であった.そこで本治療法による治療効果は1年程度は期待しうると思われた.

索引用語
食道静脈瘤の内視鏡的硬化療法, 食道静脈瘤の内視鏡的栓塞療法

日消外会誌 14: 445-450, 1981

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