原著
食道粘膜下造影像と手術成績
鈴木 謙
福島県立医科大学第1外科(指導:本多憲児教授)
食道癌の53例に食道粘膜下造影法を行い,その手術成績との関連について検討した.粘膜下像第I型(19例)では切除率73%,深達度は全てa3で術後成績も不良であった.第II型(13例)を示した症例は切除率92%(非切除は手術拒否による)で,深達度a0,a1で術後成績も良好であった.第III型(21例)を示した症例は切除率90%,深達度a2のものがほとんどで,手術成績もII型に次いで良好であった.手術成績よりみるとII型は合併療法なしにも長期生存を期待し得るが,I,III型症例では長期生存を期待するためには合併療法が不可欠のものと考えられた.
索引用語
食道癌, 食道粘膜下造影法, 食道粘膜下像, 食道癌術後成績, 食道癌合併療法
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