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第14巻 第6号 1981年6月 [目次] [全文 ( PDF 668KB)]
原著

胃がん術後の免疫化学療法に関する臨床的研究

新本 稔, 峠 哲哉, 中野 章, 柳川 悦朗, 折出 光敏, 弘野 正司, 中西 幸造, 野宗 義博, 山田 吉隆, 服部 孝雄

広島大学原爆放射能医学研究所外科

 早期胃がんを除く胃がん切除例に術当日Mitomycin C,20 mg,翌日10 mgのone shot静注後PS-K(P群,49例),FT-207(F群,28例)または両者を併用する((P+F)群33例)の3群,計110例をもうけrandomized controlled trialを行った.背景因子の均一性の検定では3群間に有意差のないことを示し,stage III+IVの累積生存率では(P+F)群とP群との間には1年および2年目ではP<0.05で有意差がみられ,5年目では有意の傾向がみとめられた.免疫学的パラメーターの面からの検討でも(P+F)群において反応が強くでており,進んだstageの胃がんでは術後のadjuvant immunochemotherapyを行うことが予後に良い影響を与えることが判った.

索引用語
胃がん, 補助免疫化学療法, Mitomycin C, FT-207, PS-K

日消外会誌 14: 704-710, 1981

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