原著
胃癌免疫化学療法の効果の検討―術後2年間の経過追及―
三輪 恕昭, 小野 二三雄, 守山 稔, 小林 努, 橋本 修, 岡 哲秀, 小島 啓明, 井上 徹, 湊 宏司, 中村 憲治, 鶴身 孝文, 鳩崎 明一, 守安 文明, 折田 薫三
岡山大学医学部第1外科
胃癌162例にlevamisole(LMS)を投与し,historicalな対照群209例との生存率について手術時の肉眼的分類と組織学的分類双方より,比較検討した.
LMSの胃癌例に対する効果はStage IIIにあり,その2年生存率は対照群で32/53,LMS群で29/36であった.またLMSは切除度別では進行癌Stage III,IVの治癒切除例に延命効果をもたらした.これらの結果は組織学的な検討結果でも同様であった.LMSの効果を胃癌の拡がりでみると,癌腫が4.0-8.0 cmの大きさで,壁深達度がss,seの例にLMSの生存率上昇効果がみられた.
索引用語
胃癌, levamisole, 免疫化学療法
日消外会誌 14: 1294-1299, 1981
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